2012年05月11日

白紙のメニュー

 
ある知人から

「一人キャンセルが出たから、席空いたけど来る?」

なかなか予約が取れず 2ヵ月先の日しか予約を受け付けない店 2008年に日本で初のミシュランガイド東京が発行されて以来、3ツ星をキープし続けている店、
予約は非常に困難で、そもそも電話がつながらないらしい。すでにキャンセル待ち10組とかになってるそうだが。

以前 NHK”プロフェッショナル”で岸田周三シェフの特集を見て、是非行ってみたいと かねがね思っていました。


そりゃ~もう 藪から棒だ!  「行きます。」



場所は白金台
白紙のメニュー
 おっシロガネーゼがママチャリで来ている・・・。  そんな訳ないか!



シェフソムリエの市村さんが 中玄関でお出迎え 店内はこじんまりしていて 全体的にクールで無機質感を感じました。これが今の流行りなのかな?

ただスタッフのサービスは正反対 気配りが利いて スマートでフランク 居心地良かったです。 

テーブルに付くと、まず有名な「白紙のメニュー」が渡された。
白紙のメニュー
シェフが素材と向き合って、一番良い状態のものを提案するので、メニューがありませんというお断りでした。


メニューが分からないので、ワインは市村さんにお任せするのがいいでしょう

お任せのグランクリュのシャンパンを戴きます。  グラスに入れたら湧水の様にボコボコ泡が ワォ元気ね~

スペシャリテなど定番の一品はありますが、前菜3 魚 肉 デザート2 カフェ出てくるまで分からないシェフ渾身のおまかせコースのみ。

さあ 始まりです
白紙のメニュー

1.上層にヤリイカと下層にホタルイカのカプチーノ仕立てのスープ(スープ=ヤリイカのはらわた)みじん切りの新玉ねぎ・セロリをソテーしたスープ

2.スペシャリテの京都・山羊乳のババロア。ノンプレスのオリーブオイルとブルターニュの塩、マカダミアナッツ・百合根

3.あなごの焼きと蒸しの2種類の上にはアーティチョークのフリットに泡がソースになっている。アナゴの骨と蛤で取ったダシ。

4.金目鯛(下田)ポアレ。2種類のソースはモリーユ茸(仏)とセロリのアッシェソースとモリーユのピューレソース   ガルニは野蒜、行者大蒜、芹、こしあぶら



5.群馬芋豚の3時間ロティー。サツマイモを食べさせて育てた豚のロース肉。菜花、竹の子、本しめじ、ブルガー小麦(古代小麦)添え

6.クリーム・オ・ココ(ピスタチオオイル、エスプレッソ)

7.メレンゲを砕いた アイスクリームに能登の海水を吹きかけて。カンテサンスの定番デザートだそうです。

メゾンカイザーのパン

カフェ又はハーブティーが食後に付きます。


以上。↑写真ないのでイメージが 湧かないと思いますが・・・・。

メニューが無いので、うる憶えで 少し材料が間違っていたら ごめんなさい。


以前トラブルがあったようで、フロアでの撮影はできなくなってしまいました。残念です。

でも、純粋に料理と場の空気を感じ、向き合える事ができるので、本来の形になるべくしてなったという気がします。



ひとつひとつ作り方や材料の原産地を 市村さんに 細かく伺いながら食べた。

5番目の芋豚のローストはこちらの名物らしい。

この肉は、ランチのために、朝の9時から、1分火を入れ、5分火からおろし、を30回くりかえす焼き方。何時間もかかるし、高度な技法 シェフつきっきりのぜいたくな逸品だ。
肉艶は赤身とピンク色、脂身も甘くて たいへんやわらかくてジューシー。
あたし的には もう少し火入れした方が好きだな~

一番印象に残り、また食べたい!と思ったのが、やりいか・ほたるいかのスープ。
きちんとはらわたの味・香りがするのに上品。クセになる。シャンパンと合わせたが日本酒でも良いかしら。(たぶん日本酒置いてません)

あと、4番のモリーユ茸。(和名:アミガサタケ)
去年ベルナール パコー氏の店で食べた大きなモリーユを想い出しました。刻んだ食感もまた良いですな~。
フランスでは大人気で 旬の時はこぞって買われ、
干して長く使うらしいので 私たちにとってのしいたけ、または干さないけど松茸、ですね。
モリーユ茸。香り高く、味わい深くおいしいと同行者が騒いでいたら、
市村さんが写真をコピーしてテーブルに持って来て下さった。粋な方ですね。


ブルガー小麦 一見白小麦。食感はつぶつぶしている割にもちもち感もあり、どこかで食べたが想い出せない。
こういう地味な食べ物が好きなので残さず食べた。キプロス島で取れる古代小麦とのこと。知らない食材を教えて下さるのもこういうお店ならではだなー。

3時間楽しまさせて戴きました。
かなり量が多いと覚悟してきたのだが、この日は7品のうち、2品がデザート。案外サラッと戴きました。

どの位の期間でこの料理はサイクルするんですか?

毎日各地から 新しい食材が空輸されてきます。岸田シェフのインスピレーションで新しい生まれるので決まった期間の料理はなく、その食材の旬が過ぎたらそのメニューは消えます。だいたい二か月くらいで一新します。お客さんの記録を残してあるので 次回に訪れたら 同じメニューは出ません。

三ツ星らしくないのは料金。昼のおまかせコースは8000円弱と満足度に対して良心的な価格設定だと思いました。





■レストラン カンテサンス

・住所:東京都港区白金台5-4-7 バルビゾン25 1F

・電話番号:【予約専用】03-5791-3715

       ※・受付時間は9:30~11:00と15:30~17:00

       【予約後の問い合わせ】03-5791-3711

・営業時間:ランチ  12:00~15:00 (L.O.13:00) 
        ディナー 18:30~23:00 (L.O.20:30)

・定休日:日曜日を基本に、月6日。

      ※詳しくはレストランのHPをご覧下さい。

・HP:http://www.quintessence.jp/index.html

白紙のメニュー
会計の後には、まだ若い岸田シェフが挨拶に来てくれる。 低姿勢できわめて好印象 

話をすると、普通の青年なんだよね。

シェフ「どちらからお見えですか?」

あたし「静岡市だよ。」

シェ「厨房に静岡出身のシェフがいますよ。」

あたし「えっじゃっ彼にいずれ静岡店を是非に・・・。」

シェ「そうですね!」    

あ「御馳走さま 愉しかった。」


ここで働いていたシェフに聞くと、岸田シェフは寝てる時間以外は料理の事しか考えていないスーパーシェフだよと。


静岡出身のシェフって誰だろう~



Posted by pabu at 18:00│Comments(0)
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